返済期間が長いほど膨れ上がる借金
最初は少額であっても、借金を重ねていくと、気付けば借金額が膨れ上がっているというのは良くあることです。
当初の契約通りに毎月返済できていれば、まずは大丈夫と思いがちです。しかし良く考えてみてください。
借金額が多くなればなるほど、利息割合が増え、返済の負担も増大していきます。
<例>金利15%で200万円の借金をした場合
- 毎月4万円ずつ返すと、最初の返済額のうち約25,000円が利息で、元金は15,000円しか減らない
- 返済期間は6年以上もかかる
- 総返済額は300万円以上と借金額の1.5倍に膨れ上がる
経済的な理由で返済スピードを早くすることかできないと、返しても返しても借金が減りません。こうなると、生活を切り詰めて返済をしても元金が減らず、利息しか返していないような状態になることも珍しくありません。
返済が難しくなり滞納したり、複数業者から借入がある状態で、その借金を返すために借金を繰り返していくと「借金地獄」つまり、返済しても返済しても借金が減らない状態に陥ります。
あなたがもしも、借金で苦しんでおられるなら、直ぐに専門家(弁護士・司法書士)に相談しましょう。
<参考>債務整理を成功させる|断言:専門家の協力無しでは不可能!
「借金まみれ」の状態を放置|あなたに起きることは?
ブラックリストに載る
信用情報に事故情報が掲載されるために、新規のローンが組めない、クレジットカードが使えない、または新たに作ることができない状態になります。
もしブラックリストに載ってしまったら、どうすれば良いかを、別記事で解説していますので御覧ください。
<参考>ブラックリストを知ろう|ブラックリストより人生の破綻を怖がれ!
人が寄り付かなくなり、結婚することも難しくなる
「借金まみれ」となり、自分の周囲の友人や知人から頻繁にお金を借りる様になると、周囲から人は離れていきます。そのため、親友と呼べるような良き相談相手がいなくなり、孤立してしまう可能性があります。
また、その状況では自分の事で精一杯になり、結婚して家庭を持つ余裕はないでしょう。
若い頃は独身でも良いかもしれませんが、老後は一人で寂しく生きなければならず、楽しく充実した人生を歩むことができなくなるのではないでしょうか。
闇金に手を出してしまう
「借金まみれ」になると、返済する資金を確保するために、さらに借り入れを繰り返して借金地獄になってしまうケースは少なくありません。
年収の1/3を超える貸金業者からの借金は、多重債務や返済の滞納等で個人の信用力が落ちると、新規の借り入れ審査パスできません、その結果、闇金に手を出してしまう人もいます。
闇金は認可を受けていない、いわゆる違法業者であり、審査なしで誰でも借りられるといった宣伝文句で、正規の貸金業者を利用できない人をターゲットにしています。
法定金利を大きく上回る高金利と厳しい取り立てによって事態がさらに悪化してしまうだけでなく、犯罪に巻き込まれるリスクもあるため、闇金は絶対に利用してはいけません。
財産を差し押さえされる
債権者からの督促を無視して返済を遅延すると、遅延損害金を含めて、「一括返済」の通達が来ます。
この通達も無視をすると最終的には裁判所が介入をして、債務者の銀行口座や給料、家や土地などの財産が差し押さえされます。
給料の差し押さえが行われた場合には、借金返済を遅延したことが会社に知られてしまいます。
家族や親類にも迷惑がかかる
返済に追われ生活が困窮すると、満足に買い物や娯楽を楽しめなくなります。家族サービスをする余裕もなくなり、家族団らんとはいかなくなるでしょう。
また、返済ができなくなって滞納した際の督促の連絡は本人にしか来ませんが、連帯保証人になっている場合は返済義務があるため、家族や親類にも連絡があることもあります。
夜逃げをしても借金はなくならない
借金の返済や取り立てから逃れる方法として夜逃げを考える場合がありますが、住所や連絡先を変えて一時的に取り立ての連絡を断つことができたとしても、借金の返済義務がなくなるわけではないのです。
返済期日から5年経過することで債権の消滅時効が成立するのを狙う人もいます。しかしながら、時効成立前に債権者が貸金返還請求の訴訟を起こすことで、時効はストップします。そのために、現実的には時効の成立まで逃げ切るのは難しいです。
借金は自殺の原因にもなり得る
最期に、借金は自殺の原因にもなり得ることをお伝えします。私も以前は多重債務に苦しみ、死がよぎったことがありましたので、これは切実な内容だと思います。
警察庁の報告によると、令和3年の自殺者は合計は21,007人いますが、その中で経済・生活問題は主要な要因の一つになっていて、具体的には、それが原因と思われる自殺数は3,376件になっていました。
(出典:令和3年中における自殺の状況 令和4年3月15日 厚生労働省自殺対策推進室 警察庁生活安全局生活安全企画課)
負債が原因と見られる自殺者数は近年減少傾向にあるものの、借金は時として命に関わる深刻な問題なのです。
返済が困難|迷わず相談を
借金の全てを調べてみた結果、金額が想像以上に膨らんでいる可能性もあるでしょう。
具体的には、借金の総額が年収の3分の1を超えていた場合、返済は非常に難しいと考えられます。
年収300万円の場合は、100万円以上の借金は危険信号です。
また、支出の削減や収入アップを図ったが、どうしても返済が困難であるという人もいるでしょう。
返済を滞納していると、損害賠償金や督促、一括請求などのリスクがあるため、借金問題は早めに解決することが大切です。
どんなに計画を練っても借金返済が無理なら、債務整理が必要になってきます。
債務整理とは
債務整理とは、借金を減額したり、返済期間に猶予を持たせたりするなどの手続きです。
借金地獄で悩んでいる人も、債務整理をすれば問題を根本から解決できます。
債務整理には、以下の3つの種類がありますが、どの方法にも、メリット・デメリットがあります。
任意整理
原則として金利をカットし、元本のみを3年程度の分割で返済する内容の和解を貸金業者と結び、以後この和解内容に従って返済を続けることで、借金を整理する手続きです。
<参考>「任意整理」について
個人再生
裁判所を通じて行う手続きで、個人再生が認められれば、借金額は5分の1から10分の1まで圧縮できる可能性もある。
残った借金は、返済期間に基づいて一定期間で返済。
マイホームを守れる可能性がある。
自己破産
裁判所を通じて行う手続きで、自己破産が認められれば、借金はゼロに。返済義務はなくなる。一定額以上の財産は処分される。
<参考>「自己破産」について
ひとりで悩まずに専門家に相談すること
ひとりで解決できない借金問題は、早期に専門家に相談することをお勧めします。
借金問題を解決するための専門家とは、具体的には法律事務所に在籍する弁護士、あるいは司法書士事務所に在籍する司法書士となります。
弁護士や司法書士への相談はお金がかかるイメージがありますが、借金問題に関しては無料相談を受け付けている所がたくさんあります。
なるべく早い段階で専門家へ相談すれば、精神的ににも借金への苦悩から開放されますし、生活を立て直すのも早くなるわけですので、現状を冷静に見直す意味でも、第三者への相談は必要です。
<参考>債務整理を成功させる|断言:専門家の協力無しでは不可能!
あなたが一日も早く借金問題の苦悩から開放されて、本来の豊かな人生を歩まれることを、心から願っています。
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