借金まみれ|原因を知り解決の道へ

目次

借金の現状を確認する

借金を完済するための最初のステップとして、先ず自分の借金の状況を冷静に確認しましょう。

  • 複数の借入先がある場合、その借金をすべて書き出す作業を行う。
  • 消費者金融、銀行のカードローン、家のローン、車のローンなど全て書き出す。
  • 借金の元金と利息はいくらかを正確に確認。
  • 月々いくらずつ借金が減っているのかを正確に確認。

この作業を実際に行うと、自分の借金なのに意外と正確には分かっていないことがよくあります。

借金は数十万円のつもりだったのに、きちんと計算してみると、「債務100万円を越えていた!」ということもあり得ます。

借金をアバウトに捉えると、いつまで立っても借金返済の目処が立ちません。
先ずは、自分の借金を計算し、それから返済計画を立てることが大切です。

なぜ借金まみれになったのか|その原因を知る

借金まみれとなっている方が自分の人生を復活させるには、まずは借金を積み重ねることとなったその原因について把握する必要があります。

根本的な原因をしっかりと調べておかないと、債務整理などで借金問題を一時的には解決できたとしても、再び元の「借金まみれ」の状況に戻ってしまうかもしれません。

借金地獄に陥ってしまう原因には、以下のようなものがあります。
借金をした主な理由(金融庁の公表資料)

  • 1.生活費の不足を補うため
  • 2.冠婚葬祭費の支払いのため
  • 3.クレジットカードの支払い資金不足の補填
  • 4.欲しい物を購入するため
  • 5.遊ぶお金を調達するため
  • 6.他の貸金業者へ借金返済を行うため

1.生活費の不足を補うため

生活習慣に問題がなくても、生活環境の変化によって、借金地獄に陥ってしまうケースもあります。

リストラによって収入が減少

年齢と経験を重ねると収入は高くなります。しかし会社の業績が傾いた際は、人件費の高さゆえにリストラの対象となってしまうことがあります。

また、ステップアップするために転職を検討する人もいますが、思うようにいかずに失敗して逆に収入が下がってしまう可能性もあります。

急に収入が減少しても生活水準を下げるのはなかなか難しいので、生活費補てんのために借金に手を出してしまうケースもあるのです。

体調を崩し働くことができない

年齢を重ねると、心身に異常をきたし医療費の出費がかさむことがあります。

また、高齢になった親の治療や介護が発生して医療費が高くなり、入院や介護施設の入居などの急な出費に迫られて、借金をしてしまうケースもあります。

教育費の負担増

30~40代は子育ての真っ最中で、外に出て十分に働けずに、労働時間が短いため収入が少ないという人が多いでしょう。

また、ちょうど子どもの受験や入学のタイミングで、受験料や入学金、授業料などの出費が、短期間に一気に集中します。
さらに、私立校に入学し、塾に通い、習い事や部活動を始めると非常に大きな出費になります。

子どもが大きくなれば食費や日用品代、娯楽費などもかさむ傾向もあるため、急激に増えた支出に対応できずに借金をしてしまうケースがあるのです。

低収入

低収入こそ、借金苦につながる大きな原因の一つです。
もともと収入が低ければ、貯蓄をするのも難しいので、何かトラブルが発生したり、急にまとまったお金が必要なったという場合、八方塞がりの状況になってしまします。

収入が低く、家計費が足りない部分を補うために頻繁にお金を借りているという場合は、」特に注意が必要です。

生活苦の状況でありながら借金を抱えている場合、返済は決して簡単なものではありません。生活のための支出で精いっぱいの中で、返済のお金を捻出しないといけないため、返済に行き詰まり負の連鎖に陥る可能性が高いです。

2020年の調査では、財務局、地方自治体などに寄せられた多重債務に関する相談は、「低収入、収入減」が借金をしたきっかけであったという回答が最も多かったです。

住宅ローンの返済

住宅ローンの貸付額は、年収の6~7倍まで可能の場合がありますが、返済の途中で借り入れ時点よりも年収が下がることや、子どもの養育費や教育費で出費が増えてしまうことで、当初の契約通りに返済するのが難しくなるケースがあります。

たたでさえ負担の重い住宅ローンを抱えながら、生活が苦しいために他社からまた借金をすることで借金地獄に陥ってしまう可能性があるのです。

2.冠婚葬祭費の支払いのため

交際費、つまり冠婚葬祭経費を始め、飲み会やデートなどの費用は、手取りの10%程度が平均だと言われます。

しかし、「借金まみれ」の状態では、必要最小限の交際費も捻出することが難しく、人との関係性を保てなくなる場合があります。

3.クレジットカードの支払い資金不足の補填
4.欲しい物を購入するため
5.遊ぶお金を調達するため

クレジット払い|ずさんな管理だと・・・

多くの人がクレジットカードで買い物をする訳は、現金よりも気軽に買い物を楽しめるからですね。

  • ポイントが貯まってお得
  • わざわざ現金を出すのは面倒
  • ネットショッピングではその場で決済できる
  • レジで人やお金との接触を避けられる

このような理由で、積極的にクレジットカードによる支払いをする人も増えてきています。

そこで注意しなければならないことは、その都度お金を払う必要がないため、お金を使ったタイミングと実際の支払いのタイミングがズレるということです。

クレジットカードの支払を管理できている人はともかく、中には利用明細を確認せず、いくら使ったかも把握していない人もいます。
気付くとカードの限度額いっぱいまで使ってしまい、足りない分は借金で補っているという人も多いのです。

カード払いは、現金のようにお金が払っているという感覚がないため、動画見放題サービスなどのサブスクリプション(定期的に料金を支払い利用するコンテンツやサービス)、有料アプリなど毎月定額でカード払いしているものは特に見落としがちです。

クレジット払いの中でも、特に注意したいのが『リボ払い』です。

リボ払い(リボルビング払い)とは?

リボ払いの仕組みは、毎月の支払額を一定の金額に固定して、金利とともに返済していくというものです。よく似た支払方法に分割払いというものがありますが、こちらは支払回数を決めて支払うという仕組みになっています。

リボ払いは、1回払いや分割払いとは異なり、高額商品を購入した場合でも、毎月の返済額は一定になるため、手もとにまとまったお金がないという場合でも支払いができるという特徴があります。

ただし、利息が発生するため、リボ払いを利用しすぎると、支払総額が高額になるケースがあります。そのため、リボ払いは無理のない範囲で計画的に利用することが重要になるのです。

【リボ払いが借金地獄の原因になりやすい理由】

  • 返済金額が一定のため、返済総額が膨らんでいることに気付き難い
  • 利用が長期化すればするほど金利手数料負担が大きくなる
  • 返済額によっては、元本が全く減っていかない

リボ払の場合、残債が何十万円もあるのに、毎月数千円の最小支払い額のみ支払っている場合には、利息の返済に精一杯で元金が全く減らないというケースがよくあります。
それでも返済しているという錯覚に陥り、借金が増えているのに危機感を抱きにくいのがリボ払いの怖いところです。

クレジットカードは、カード会社に料金を立て替えてもらって買い物しているので、仕組みは借金と同じ。
使いすぎて後から支払いできなければ借金を返済できないのと同じ状態です。

特に、複数のカードを使い分けている人はいくら使っているかをより把握し難いので気をつけなくてはいけません。

便利なクレジットカードですが、無意識に使い続けていることで借金地獄に陥るリスクがあるのです。

ギャンブルによる借金苦

ギャンブルはパチンコやパチスロ、競馬に競輪、競艇、オンラインカジノなど様々です。これらのギャンブルに取り憑かれたことがきっかけで、「借金まみれ」に陥ってしまうケースがよくあります。

先ず、ギャンブルするためには、元手となるお金が必要です。たまたま運よく勝てば、元手以上のお金が戻ってくることもあるでしょう。そこで勝ったときに返済すればいいだろう」という安易な考えで、借金を繰り返してしまいます。

パチンコ屋が営業を続けるためには、お客が払うお金より、お客が儲けるお金が少なくならないと成り立ちません。
それを考えると、勝ったときに返済することを実行していても、トータルすれば借金は増え続けている可能性がかなり高いはずです。

何万円もの大金を得たり失ったりすることを繰り返していると、徐々に金銭感覚は狂っていきます。

ギャンブル依存症

ギャンブルで勝ち続けることはほぼ不可能といっていいでしょう。
気付いたときには、自力で返済不可能なほど、借金が膨らんでしまっているケースが多く場合見られます。

中には、ギャンブルをやめたい気持ちはあるのにやめられない「ギャンブル依存症」に陥る人もいます。パチンコ屋では熱くなった客が、1000円札をまるで紙切れのように、パチンコ玉貸機に次から次へと挿入している姿を見受けます。

ギャンブル依存症になると、自分の意志で行動を制御するのも難しくなります。お金が減るスピードが速い分、ごく短期間で借金地獄に陥ってしまう可能性もあるでしょう。

ギャンブル依存症はれっきとした病気ですので、病院で適切な治療をする必要があります。

FXや仮想通貨

最近多いのが、FXや仮想通貨、不動産などへの投資で失敗し借金を抱える人です。
投資には正しい知識が不可欠であり、知識がないままやってしまう人ほど多額の借金を抱えています。

特に、FXでは元本以上の取引ができるので、借金地獄につながりやすいです。強制終了制度「ロスカット」が設けられていないと、大きな損失を被ります。

最近流行しているギャンブルに「バイナリーオプション」というものがあります。これは為替レートが一定期間で指定された目標を上回るか下回るかを予測する取引ですが、元手以上の損失は出ないものの、熱くなってしまって負けが続くリスクがあります。

6.他の貸金業者へ借金返済を行うため

借金は、借入をしたときに決めた返済のペースを守って、コツコツと返していくことが大切です。このときに決してやってはいけないことがあります。

それは、月々の返済額を他社からの借り入れで返すということです。このような返し方をしていると、大変深刻なトラブルにつながりかねないのです。

借金の返済が苦しくなったときには、その月の返済期限に間に合わせるために、ほかの会社から借りて返済するということをしてしまいがちです。しかしこれは借入額を膨れ上がらせる大変危険な行為なのです。

<例>
A社から100万円の借入れがあり、月々3万円の返済をしているが、今月3万円の都合がつかず、B社から3万円を借りた。

このときにA社に返済しても、何割かは利息の支払いに充てられる。
よって元金が3万円減るわけではない。
 ↓
しかも、B社には新たに借りた「3万円+利息分」を返済することになる。
 ↓
借入れの合計額は増える結果となる。

こうなると、家計から借入れを返済するのはさらに難しくなり、月々の返済額を他社からの借入れで返すことを繰り返す、悪循環に陥る可能性が高くなり「借金まみれ」の状態に陥ります。

その他、起業の失敗やコロナ渦で借金地獄に陥るケース

起業をしたものの思うようにいかず、脱サラに失敗して借金を背負う人もいます。
起業時に、資本金の準備や諸経費のために借金をし、事業が軌道にのらず、返済できる状況が見込めないまま借金地獄に陥ってしまう人は少なくありません。

また、新型コロナウイルスの影響を受けて「収入が減った」「会社が倒産した」というケースも多いです。
すでに借金していた方の中にはコロナの影響で「返済が厳しくなった」「借入額が増えた」という人も少なくありません。

まずは冷静に現実を直視する

借入を重ね、所謂「借金まみれ」になってしまった。そのような悩みを抱えているなら、ここは一度立ち止まって、冷静に自分の状況を考えてみる必要があります。

人間には、誰しも2つの大きな欲求があります。

  • 苦しみから逃れたい
  • 楽しさを求めたい

特に、困難な状況に遭遇をすると、人は現実から目をそむけたくなり現実逃避をすることがあります。
仮に「借金まみれ」となっているにもかかわらず、楽しさを求めたいという欲求から、借入を繰り返すようになるわけです。

初めて融資を受けた時には、何か嫌な気持ちになって「とにかく早く返さなければと」思った筈ですが、いつのまにかお金を借りることに抵抗がなくなります。

できることなら、見て見ぬふりをしたい借金問題ですが、問題を放置して先延ばししても全く良いことはありません。
そのことをよく分かって頂き、もしあなたが今、借金問題で苦しんでいらっしゃるとしたら直ぐに専門家(弁護士・司法書士)に相談をすることをお勧めします。

借金の悩みから開放されて、あなたの人生を楽しく歩んでいかれることを願ってやみません。

<参考>債務整理を成功させる|断言:専門家の協力無しでは不可能!

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